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豆本の作り方 7章 ~中身と背の合体、完成編

こんにちは

 

画家の青木です。

 

ついに今回で豆本完成です。

 

慣れない作業をお疲れ様でした。

 

あともうちょっとです。

 

 前回までのおさらい

 

 「豆本の作り方」

 

1章 お話作り、構成編

 

2章 紙の種類、大まかな道具編

 

3章 紙のカットと中身の準備編

 

4章 中身の穴あけ編

 

5章 オリジナル和綴じで中身を縫う編

 

6章 表紙の作り方編 

 

ではさっそくスタートです。

 

用意するもの

●表紙

●「本の中身」

 

●ダブルクリップ(大)2個(前回使用したもの)

 

 

●豆本サイズの厚紙 2枚(前回使用したもの)

●ふよう糊

 

●木工用ボンド

●刷毛(ハケ)

 

●小皿

●竹串

●輪ゴム

●A4を四つ切したきれいな紙

「豆本の作り方 7章 ~表紙の作り方編~」

 

目次

 

  1. 表紙と中身の合体
  2. ジャケットの作成(※お好みで)

1.表紙と中身の合体

以下の表を参考にしてください。

輪ゴムは背に跡が付かないちょうど良いサイズのものを使用することをおススメします。
輪ゴムは背に跡が付かないちょうど良いサイズのものを使用することをおススメします。
表紙がそれてしまうときは、⑦の状態で2,3日置いておくと落ち着きます。
表紙がそれてしまうときは、⑦の状態で2,3日置いておくと落ち着きます。

1. 用意しておいたボンドを

2. 溝に塗り、綿棒で伸ばし

3. 用意しておいた本の中身をとり出し

4. ダブルクリップと厚紙を外して 

 

・しっかりのりが固まっているか

 

・本の中身にのりが滲み出していないか

 

を確認して

5. 背の部分に合わせ

6. 表紙を閉じて

7. 輪ゴムと竹串を用意して

8. 輪ゴムで固定するんですけども

9. 輪ゴム跡がついてしまうようなら、輪ゴムは使わず

「おもし」などを上に乗せておきましょう。

10. まだまだ続く

 

次は、A4を四つ切りにした紙を2枚用意して

11. 見返しを開き

12. 接着する面の下に紙を入れて

13. ふよう糊と木工用ボンドを1:1にして作ったのりを用意して

14. 薄く伸ばして塗ります。

 

※ノドから5mmは塗らないようにしてください!

15. 見返しの下に入れていた紙を取って

反対側も同じ処理をして

ダブルクリップと厚紙で固定

 

のりが渇くまで、15分以上この状態のままで置いておきます。

 

※余分なのりがついていたら、固定する前に拭き取っておきましょう。

16. 完成しました~。

表紙と

裏表紙がちゃんと開くか確認しましょう。

 

このとき「ベリッ」って音がすると

マジ勘弁!

って思います。

本を閉じる前にちゃんと余分なのりを拭き取っていたら

概ね問題ないですね。

2.ジャケットの作成(※お好みで)

ついに最後の項目です。

ジャケットはもうお好みです。

付けなくても良いので、こだわりがあればとことんこだわってみてください。

これもillustratorで作成したものをカットして作りました。
これもillustratorで作成したものをカットして作りました。

1. 表紙を用意します。

 

 

 

2. 豆本の背表紙の位置を合わせます。

3. 豆本の表紙に折りたたんで

4. 完成です。

ついに完成しましたね。

 

ここまでこのブログを読んで下さった皆さま

 

ありがとうございます。

最後に

 

「ジャケット」について

 

私はこのジャケットに強いこだわりを持っています。

 

なぜジャケットにパラフェン紙までまいているかというと

 

「手触り」と本自体に霧がかったような透明性を出したかったからです。

 

 

さらに、このパラフェン紙

 

ただのパラフェン紙ではなく

 

正式名称「ニュートラルグラシン」

 

販売元 ㈱TTトレーディング

 

という商品を使用しており

 

この紙の特徴は

 

 

 ●中性のグラシン紙

薄く透明度の高い薄葉紙

 

にあります。

 

つまり

 

「保存に適した素材」

 

ということです。

 

この商品は私の知る限りでは小売りで販売はしておりません。

 

なので、私は直接TTトレーディングさんから注文しています。

 

しかも

 

寸法(㎜)

700×1000

包装枚数

100枚

 

という単位での購入。

 

アホです。

 

どんだけ作るつもりなんだって感じです。

 

でも今回、このこだわりだけはどうしても実現させたかったのです。

 

こだわればこだわるほど、原価が上がってしまう豆本ですが、

 

その強いこだわりが、よりその豆本を輝かせると感じています。

 

皆さんも、とっておきのこだわりを

 

豆本にぶち込んでください。

 

 

「豆本の作り方 0話 ~序章編~」

 

でもお話ししましたが、

 

私は「好き」が乗じてこの豆本作りを始めました。

 

そして、今回ご紹介したこの作り方に辿り着くまで

 

何度も改良を重ね、現在の形に仕上がりました。

 

たぶん、また作るごとに改良を加えていくと思います。

 

皆さんも、この作り方をゴールとせず、自分だけのオリジナル製本の参考として

 

この「豆本の作り方」を使っていただけると嬉しいです。

 

以上で、おわり!

 

参考文献

『印刷・加工テクニック』 著 平田美咲 誠文堂新光社

『美篶堂とはじめる 本の修理と仕立て直し』 著 美篶堂 河出書房新社