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「あさごち」4話

 

 

ボチャン、ボチャン

 雨が 降ってきた。

 あたり 一面 あっという間に 水びたし

 「なんだか 世界を 大そうじ しているみたい!

 ターリラリー、タリーラリー…」

 私は また 意味のない 言葉で 歌いながら 踊り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 雨が 止み、夕暮れが 迫ってきた。

 「どうしよう、帰り道が 分からなく なっちゃった。」

 そう 言いながら トボ トボ 歩く私に

 白くて 大きな 花が 覆い かぶさるように 言った。

 「あきれたねぇ!あんた、自分が どこに いるのかも、わからんのかい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は おどろいて 逃げるように その場を さり

 迷路みたいな 花の道を グチャ グチャに 走り抜けた。